[sugj-tech:7696] Re: manpages/vfs_fruit.8.xml の訳検証のお願い

TAKAHASHI Motonobu/高橋 基信 monyo @ monyo.com
2017年 6月 28日 (水) 00:19:06 JST


たかはしもとのぶです。

別のところでも書きましたが、最終的には matsuand さんが決めて
もらえればよいです。最後は日本語のフィーリングの問題という
正解がないところになると思いますので。

先日の to queries のように、明らかに誤訳されていたと
いったところだけ、汲んでいただければ問題ないです。

> > =====
> > グローバルなパラメーターであり、クライアントが AAPL をネゴシエート済の
> > 際に、ディスク上のファイル識別子のクエリに対してゼロを返却するかどうかを
> > 規定する。
> > =====
> >
> > 英語では option となっていますが、別のメールで書いた通り、Samba の
> > 設定の本来の呼び方は parameter ですので、パラメータ(ー)にしたい
> > ところです。
> 
> ご提示の訳、いくつか問題あります。
> まず queries の件、ご指摘いただいたことから、これは問い合わせの結果として
> ゼロを返す、との意味と再認識しました。クエリという訳語はカタカナ用語として
> 用いても構わないのですが、意味がもう一つはっきりと伝わりません。またグローバル
> なオプションにて合間に"な"を入れるか否かも微妙な問題で、他所を通じて "な" は
> 入れていません。つまりグローバルオプションという一つの専門用語扱いにしている
> わけです。
(中略)
> ご指摘の内容を加味してもう一度、訳を試みます
> =====
> グローバルオプションであり、クライアントが AAPL のネゴシエートを行った後に、
> ディスク上のファイル識別子の問い合わせに対してゼロを返却するかどうかを規定
> する。
> =====

「クエリ」について、現行の smb.conf の訳も基本的に「問い合わせ」として
いましたので、その意味で「問い合わせ」に統一がよいと思います。

グローバル「な」オプションですが、確かに現状のsmb.confの訳で「な」は
入れてませんでしたね。ですので、「な」は不要でした。すみません。

いずれも決めの問題で、以前わたしが smb.conf を訳していた際は、上記のように
統一していたようです。。。

> ネゴシエートという訳語も問題です。他では調停とネゴシエートが混在
> しているようです。ネゴシエートというカタカナ用語が少なくともソフトウェア業界
> で定着しているかどうか...定着していないのでは? では代わりになる用語は何か?

わたしは、この手の訳で「調停」という訳を行うことはないので、
smb.confの訳を見返しましたが、「調停」という訳語は使って
いないです。

また、日本語で「調停」という用語は、Wikipedia の「調停」
 <https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AA%BF%E5%81%9C>
のような意味で使うのが普通だと考えています。ですので、今回の英文の
negotiate を「調停」と書くのはかなり違和感があります。

ネゴシエート、ネゴシエーションはIT業界では普通に使われていると
思いますし、いわゆるカタカナ英語の「交渉、調整」を意味する
用語としてはIT業界に限らず、一般的に使われていると思います。

微妙なのは、ネゴシエートか、ネゴシエーションか、といったところで、
改めてsmb.confの訳を見直しましたが、わたしが訳したところは、すべて
ネゴシエーション(する)に統一していました。その意味で、今回は
「ネゴシエートを」ではなく「ネゴシエーションを」とすべきでした。

> ご提案の訳では AAPL をネゴシエート済と訳されていますが、
> AAPL を名詞として取り扱っています。AAPL はプロトコルの名称です
> ので、AAPLプロトコルに基づいたネゴシエートを行うというところが真意と
> 思いますので、AAPL をネゴシエートするは不自然です。

いえ、そうではなく、プロトコルのネゴシエーションの結果として、
AAPL の使用(有効化)を決定したということです。

> それから、私的に気にかかるのが、規定、返却という用語です。もっと平明に、
> (指定|設定)、返す、でよいと感じています。ただ他所が一律、こう訳しているので
> 今はこれに従いますが・・・

決めの問題だと思いますが、わたしは基本的に return の訳は「返却」と
していますので、smb.conf の訳もそうなっています。

 規定に関してですが、そもそもこの場面で規定と訳す
> のは不適切だと思っています。規定とは規約にて定められた、との意味であり、
> 規約や仕様を作り出した側の観点で用いる語と思います。一方今の manpage 文書は
> それを用いるユーザーがどうしていけば良いかを説明している文章ですので規定を
> 用いるのは誤用と感じています。規定が気にかかって仕方ありません。

わたしとして、ここで「規定する」という言葉にあまりこだわりは
ないので、別の言葉でも構わないです。改めてsmb.confをみましたが、
真偽値パラメータに関するところで、わたしが訳した部分では、
基本的に「制御する」と訳していたようです。

※以前の話なので、うろ覚えですみません……。

> またパラメーターとオプションの件は、まだ私的には納得していないので、
> ご指摘の趣旨は理解しているつもりですが、今のところは原文どおりに訳して
> おきたいと思います。これに関してOSDNチケット管理に挙げておきます。
> matsuand 預かりということで。

これは、Samba の技術文書や、とりあえず smb.conf の英文と訳文を一通り
読んでくださいということで。

-- 
TAKAHASHI Motonobu/高橋 基信 <monyo @ monyo.com>


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