[sugj-tech:7688] Re: manpages/vfs_fruit.8.xml の訳検証のお願い

TAKAHASHI Motonobu/高橋 基信 monyo @ monyo.com
2017年 6月 27日 (火) 02:12:06 JST


たかはしもとのぶです。

> >> -----
> >> #1 オプション fruit:zero_file_id の説明箇所
> >> -----
> >> 原文1 (XML)
> >>
> >> <para>A <emphasis>global</emphasis> option whether to
> > return
> >> zero to queries of on-disk file identifier, if the client
> >> has negotiated AAPL.</para>
> >>
> >> 訳文1 (XML)
> >>
> >> <para>グローバルオプションであり、クライアントが AAPL の調停を
> >> 行っている場合に、ディスク上のファイル識別子を検出するならば
> >> ゼロを返すかどうかを設定する。</para>
> >
> > 調停中に、ディスク上のファイル識別子を検出したならば、
> 
> 'has negotiated AAPL' ですから「既に調停が済んでいる」ものと
> 解釈しました。そのため「調停中」と訳すと、調停している最中、
> といった意味になり原文の意図には合わないと思います。

matsuand さんの認識で問題ないです。元々の matsuand さんの訳でも、
"has" のニュアンスが出てないと感じたくらいでした。

> それから return zero まわりに関してですが、そこも異議があって
> 真正直な直訳で言いますと、「ファイル識別子を検出する目的で
> ゼロを返す、というように設定するかどうか」ということと思います。
> ご指摘のような「ディスク上のファイル識別子を検出したならば、」
> と訳すと、全く論理が変わってきてしまいます。
> 
> > Mac 関連に詳しい方の見解待ち?

英文の話だけですが、元の matsuand さんの訳でも「ディスク上の
ファイル識別子を検出するならば」という表現がありますが、
英文からは読み取れないように思います。to queries の queries は
名詞ですので、to は不定詞ではなく、単に「〜に対して」の意味の
前置詞です。

それも踏まえ、わたしなら以下のように訳すかなと思います。

=====
グローバルなパラメーターであり、クライアントが AAPL をネゴシエート済の
際に、ディスク上のファイル識別子のクエリに対してゼロを返却するかどうかを
規定する。
=====

英語では option となっていますが、別のメールで書いた通り、Samba の
設定の本来の呼び方は parameter ですので、パラメータ(ー)にしたい
ところです。


> >> -----
> >> #2 オプション fruit:zero_file_id の説明箇所
> >> -----
> >>
> >> 原文2 (XML)
> >>
> >> <para>Mac applications and / or the Mac SMB
> >> client code expect the on-disk file identifier to have the
> >> semantics of HFS+ Catalog Node Identifier (CNID). Samba
> >> doesn't provide those semantics, and that occasionally cause
> >> usability issues or even data loss. Returning a file identifier
> >> of zero causes the Mac client to stop using and trusting the
> >> file id returned from the server.</para>
> >>
> >> 訳文2 (XML)
> >>
> >> <para>Mac アプリケーションや Mac SMB クライントコードはディスク
> >> 上のファイル識別子を前提としていて、HFS+ カタログノード識別子
> >> (HFS+ Catalog Node Identifier; CNID)の意味を持たせている。
> >> Samba ではこの意味を持たせるようなことはしていないため、有用性
> >> の問題を引き起こすことがあり、データ消失の可能性さえある。
> >> ファイル識別子としてゼロを返すことは Mac クライアントがサーバー
> >> から返されるファイル識別子を利用することを止めることである。
> >> </para>
> >
> > ファイル識別子としてゼロが返ると、Mac クライアントはサーバから
> > 返るファイル識別子を信用しなくなり、使わなくなる。
> >
> > くらいでいかがでしょうか。
> 
> ご指摘の方が良いと思います。
> この後、matsuand が書き換えますか? 
> その場合はチケット担当を matsuand に戻してください。

しょうもないところで

・クライント → クライアント

後、

>> <para>Mac アプリケーションや Mac SMB クライントコードはディスク
>> 上のファイル識別子を前提としていて、HFS+ カタログノード識別子
>> (HFS+ Catalog Node Identifier; CNID)の意味を持たせている。

ですが、微妙にニュアンスが異なります。直訳すると、

「client code は、on-disk file identifier が semantics を持っている
ことを expect する」です。ですので、

=====
…SMB クライアントの実装は、ディスク上のファイル識別子が
HFS+ カタログノード識別子(HFS+ Catalog Node Identifier; CNID)と
して機能することを想定しているが、Samba はこうした機能を提供して
いない。
=====

とかでしょうか。

code ですが、単に「コード」と訳しても、訳として誤っては
いないですが、日本語的に何を意味しているのか分かりにくいと
感じました。

ここではソースコードを意味していると思いますが、結局としては
「実装」としたほうがニュアンスとしては伝わりやすいかなといった
感じです。ただ、これはわたしの主観ですので「コード」でも問題は
ないと思います。

>> Samba ではこの意味を持たせるようなことはしていないため、有用性
>> の問題を引き起こすことがあり、データ消失の可能性さえある。

usabilty issue(s) ですが、その後が data loss ですので、これと対比
させると、使い勝手の問題というあたりだと思います。ですので、先ほどの
訳から引き続きですと、

=====
これは、時に利便性の問題を引き起こすだけでなく、データ損失を引き
起こすことすらある。
=====

とかでしょうか。

>> ファイル識別子としてゼロを返すことは Mac クライアントがサーバー
>> から返されるファイル識別子を利用することを止めることである。
>> </para>
>
> ファイル識別子としてゼロが返ると、Mac クライアントはサーバから
> 返るファイル識別子を信用しなくなり、使わなくなる。
>
> くらいでいかがでしょうか。

ここは ribbon さんの訳のような感じでしょうか。

> > <!-- 原文START
> > <para>Return resource fork size in SMB2 FIND
> > responses.</para>
> > <para>The default is
> > <emphasis>yes</emphasis>.</para>
> > 原文END-->
> ><para>SMB2 FIND レスポンス内にリソースフォークサイズを返す。</para>
> >                レスポンス中で
> >
> > の方がいいかなあ。
> 
> これについてはお詳しい方に意見を頂きたいのですが、
> SMB2 FIND レスポンスは SMB2/Find Response パケットデータを意味するのかな
> と想像し、ちょっとだけソース source3/modules/vfs_fruit.c を覗きにいきました。
> 全く分からないんですけどね。なんか構造体の中に値が埋まっていて、それを
> 取ってくるようなイメージを抱いたのです。
> 
> config->readdir_attr_rsize = lp_parm_bool(
> ______ ______ SNUM(handle->conn), "readdir_attr", "aapl_rsize", true);
> 
> この真偽如何で話は変わりますが、もしそうであるなら、
> 「レスポンス中」と訳すと、「レスポンスを返している最中に」といった意味になり
> 好ましくないように思います。一方、確かに「レスポンス内に」というのも不十分に
> 思えてきました。「レスポンスデータ内に」というのも、この意味が正しければ
> ありだと思います。いかがでしょうか? > お詳しい方へ

意味としては、matsuand さんの理解通りでよいです。「レスポンス
データ内に」で意味は伝わると思います。わたしが訳すのであれば、

=====
SMB2 FIND レスポンスにおいて、リソースフォークのサイズを返却する。
=====

とかでしょうか。


> >> -----
> >> #3 オプション readdir_attr:aapl_max_access の説明箇所
> >> -----
> >> 原文3 (XML)
> >>
> >> <para>Return the user's effective maximum permissions in SMB2 FIND
> >> responses. This is an expensive computation, setting this to off
> >> pretends the use has maximum effective permissions.</para>
> >>
> >> 訳文3 (XML)
> >>
> >> <para>SMB2 FIND レスポンス内に、ユーザーに対する有効な
> >_____________________________ で
> 
> SMB2 FIND レスポンスの話ですので同上。
> 
> 
> >> アクセス許可の最大値を返す。これを求める処理にはコストが
> >
> > 実効最大パーミッション を返す の方がいいかなあ。
> > いわゆる rwx はパーミッションとして訳すほうがすんなり来る
> > 感じなので。
> >
> >> かかる。これをオフにした場合は、有効なアクセス許可の最大値
> >> が用いるものとして扱われる。</para>
> >
> > ここも最大実効パーミッション でどうでしょうか。
> >
> > この辺は Mac 使っている人のコメントが欲しいところ。
> 
> それで良いです。
> 私もパーミッションがしっくりするので当初はそう考えたんですが、
> 他所にて「アクセス許可」って訳しているところ、ありましたよ^^;
> 統一要、です。後々・・・
> 
> matsuand

「アクセス許可」は Access Control List の訳として、Microsoftが
使っている技術用語です。ですので、同じ言葉を訳す際にも、Windows の
話をしている場合は「アクセス許可」と訳し、Linux 系の話をしている
場合は ACL やパーミッションと訳しています。

私も Apple の実装には詳しくないので、この場合パーミッションで
よいのか「アクセス許可」と訳すべきかは、判断がつかない点もあります。

ただ、ソースコードをみると、このパラメータを yes にすると、
常に FILE_GENERIC_ALL が返却されるようになりますが、
libcli/security/security.h を見ると、これは、
NTFS の DACL が 0x1F01FF の状態を定義しているようで、シンボル
的には STANDARD_RIGHTS_REQUIRED_ACCESS, SEC_STD_SYNCHRONIZE, 
FILE_ALL_ACCESS から構成されているようです。

…といった話ですので、「アクセス許可」が適切かなと思いました。

後、英文の the use has ... ですが、おそらく the user has ... の
typo だと思います。

長くなりましたが、取り急ぎ。

-- 
TAKAHASHI Motonobu/高橋 基信 <monyo @ monyo.com>


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