[sugj-tech:7936] レビュー依頼(Was: 担当宣言: manpages/vfs_zfsacl.8.xml)
matsuand
michio_matsuyama @ yahoo.co.jp
2017年 11月 25日 (土) 20:28:44 JST
----- Original Message -----
> Date: 2017/11/20, Mon 14:54
> Subject: [sugj-tech:7933] 担当宣言: manpages/vfs_zfsacl.8.xml
>
> manpages/vfs_zfsacl.8.xml、担当します。
trunk/docs-xml/manpages/vfs_zfsacl.8.xml を更新しました。r3025
レビューお願いします。
コミット:
https://osdn.net/projects/samba-jp/scm/svn/commits/3025
チケット
https://ja.osdn.net/ticket/browse.php?group_id=3828&tid=37631
以下、チケットのコメントを引用します。
訳修正
* 原文
The zfsacl VFS module is the home for all ACL extensions that
Samba requires for proper integration with ZFS.
* 旧訳
zfsacl VFS モジュールは、ZFS と適切に統合するために、Samba が
必要とする、すべての ACL 拡張のためのベースモジュールである。
* 新訳
zfsacl VFS モジュールは、Samba と ZFS を適切に統合させるために、
Samba にとって必要となる ACL 拡張属性のすべてを取り扱うモジュー
ルである。
* コメント
旧訳は「~ために」、「~必要とする」がそれぞれどこに係るかが
不明な文章。home の解釈により「ベースモジュール」という訳語とし
ているようで、意図は分かるものの完全に誤訳であり誤解釈。
「ベースモジュール」としてしまうと、それでは「応用モジュール」
なるものが他にありそうな訳し方となってしまう。home はモジュール
にとっての home ではなく ACL extensions にとっての home である。
ちなみに the home のように the がつくことで、この意味は、本家、
本元、発祥地、本丸、などの意味になる。つまり拡張属性をすべて取り
扱う"本家本元の"、"本丸の"機能ということ。ただし "本丸の" 機能
などとは訳せないので、新訳では単純に「~を取り扱うモジュール」
とした。
訳修正
* 原文
Currently the zfsacl vfs module provides extensions in following
areas:
* 旧訳
現在、zfsacl vfs モジュールは以下の領域中で拡張を提供する:
* 新訳
現在 zfsacl vfs モジュールは以下の処理状況において拡張属性を
提供する。
* コメント
旧訳における area「領域」の訳し方は不自然。処理局面、処理場面、
機能場面、側面、等々の意味。
訳修正
* 原文
NFSv4 ACL Interfaces with configurable options for ZFS
* 旧訳
ZFS 用の構成可能なオプションを使う NFSv4 ACL インタフェース
* 新訳
ZFS に対しての設定変更が可能なオプションを用いた NFSv4 ACL
インターフェース
* コメント
for と with がそれぞれどこに係るかを明確にするよう訳修正。
訳修正
* 原文
NOTE:This module follows the posix-acl behaviour and hence allows
permission stealing via chown.
* 旧訳
注意: このモジュールは、posix ACL 動作をフォローし、結果、chown
経由でのパーミッション取得を許可する。
* 新訳
注意: このモジュールは posix acl の動作に従うので、chown を通じて
の権限取得を可能にする。
* コメント
follow を「フォロー」と訳すのは不適切。
訳修正
* 原文
Samba might allow at a later point in time, to restrict the chown
via this module as such restrictions are the responsibility of
the underlying filesystem than of Samba.
* 旧訳
このような制限は、Samba がベースとして使うファイルシステムの責任
であるので、このモジュール経由で chown コマンドを制限するのに、
後の時点で行うことがある。
* 新訳
Samba は後の処理タイミングにおいて、このモジュールの chown 処理を
許可しない場合がある。こういった制約を扱う責任は、Samba 側にある
のではなく、Samba が扱っているファイルシステム側にあるからである。
* コメント
旧訳は、全体に原義を伝えていない。than of Samba の部分の訳もない。
restrictions から訳し始めているため、いきなり「このような制限...」
といったように、そんな制限の話をしていないのに、いきなり「この
制限」という説明を行ってしまっているのが訳失敗。文節順どおりに前
から後ろへ訳したのが新訳。なお allow to restrict は、直訳すれば
「処理させないことを許可する」であるが、こんな日本語はありえず、
「処理することを許可しない」とした。
訳修正
* 原文
When set to yes (the default), this parameter will add in the
FILE_DELETE_CHILD bit on a returned ACE entry for a file (not a
directory) that already contains all file permissions except for
FILE_DELETE and FILE_DELETE_CHILD.
* 旧訳
yes(既定値)に設定すると、このパラメーターは、FILE_DELETE と
FILE_DELETE_CHILD を除いたすべてのファイルパーミッションが含まれ
ている、ファイルに対する(ディレクトリではなく)、ACE エントリの
戻りにある、FILE_DELETE_CHILD ビットを追加する。
* 新訳
yes(既定値)に設定すると、ファイルに対する ACE エントリとして
戻ってくる値に FILE_DELETE_CHILD ビットを加える。これはファイル
に対するものであってディレクトリではない。なおその戻り値は、
FILE_DELETE、 FILE_DELETE_CHILD を除き、すでにファイルに関する
パーミッションはすべて含まれている。
* コメント
旧訳は係り結びがとんでもなく解読不能。英文解釈文のように、必ず
後ろから前に立ち戻って訳すから、頭でっかちな枕ことばだらけの文に
なってしまうもの。
「ファイルに対する(ディレクトリではなく)」という括弧のつけ方も
日本語文を読む立場から英文の並びどおりとするのでなく、適切な訳を
考える必要あり。最低でも「(ディレクトリでなく)ファイル」とすべき。
訳修正
* 原文
This can prevent Windows applications that request GENERIC_ALL access
from getting ACCESS_DENIED errors when running against a filesystem
with NFSv4 compatible ACLs.
* 旧訳
これは、GENERIC_ALL アクセスを要求する Windows アプリケーションが、
NFSv4 互換の ACL を使うファイルシステムに対して実行するとき、
ACCESS_DENIED エラーが返ってしまうことを防ぐ。
* 新訳
これは、Windows アプリケーションが NFSv4 互換 ACL を使うファイル
システムに対して動作していて、GENERIC_ALL アクセスを要求するもの
である場合に、ACCESS_DENIED エラーが返ってしまうことを防ぐ。
* コメント
旧訳は「実行するとき」の主部が、Windows アプリケーションであると
結びつけにくく、主部が不在のように映る。
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